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恥骨痛・股関節・鼡径部(そけい部)・陰部−恥骨まわりの痛み

恥骨、恥骨結合、股関節、そけい部、陰部・会陰部の場所

骨盤の恥骨、恥骨結合、股関節、そけい部、陰部・会陰部の場所


医療機関でハッキリとした原因が分からない場合、
・筋肉や靭帯が硬くなり一部の組織にかかる負荷が大きくなっている
・神経が圧迫や牽引などされ刺激されている痛み
仙腸関節の機能障害により動作時に無理がかかることによる痛み
トリガーポイントの関連痛
などが考えられます。


恥骨、坐骨、腸骨、寛骨の違い

恥骨、坐骨、腸骨は元々は別の骨ですが、14〜16才くらいまでに癒合して、一つの寛骨(かんこつ)という骨になります。
図『恥骨、坐骨、腸骨の位置』では色分けしていますが、境目は実際には区別できません。
恥骨は、股間から鼡径部の中央くらいまでです。

恥骨、坐骨、腸骨の位置


痛みの部位と原因

恥骨結合の痛み/恥骨結合離開
恥骨結合部が傷んでいる状態で、動作時に離開や捻れるテンションがかかると痛みが出ます。


恥骨の痛み
恥骨に付着する筋肉の緊張からくる痛み。
また、筋肉トリガーポイント(筋肉の一部が縮んで硬くなり、押すと痛みがある)の関連痛の可能性があります。


そけい部・股関節の痛み
股関節を動かす筋肉が硬くなっていると、
・歩く、走る、イスから立ち上がるなどの動作時や、
・体操、ヨガ、ストレッチなどで膝を抱えるような動作の時、
脚の付け根の『そけい部』や『股関節』のあたりに『引っかかるような』『詰まるような』痛みが出ます。


陰部・会陰の痛み
陰部神経や陰部大腿神経が障害を受けると、
・座っていると徐々に痛くなってくる、
・座っていて立ち上がるとき痛む、
・常に痛い、
・常に出ている痛みが動作や姿勢で強くなったり弱くなったりする、
などの痛みが陰部や会陰に出ます。


下腹部や骨盤内臓器の痛み
膀胱、前立腺、卵巣、子宮など下腹部の痛みは、
医療機関の検査で異常が見つからない場合、
大内転筋トリガーポイントの関連痛の可能性があります。

※大内転筋は内腿の筋肉です。


恥骨結合の痛み/恥骨結合離開

恥骨、骨盤、仙腸関節、恥骨結合、股関節、坐骨の図
※寛骨は、腸骨、坐骨、恥骨が融合したもの。14〜16才くらいまでに融合される。


恥骨結合は、軟骨と靭帯からなっていて、ある程度の動きを許容します。


恥骨結合が離開していて、仙腸関節に機能障害があると、安静にしていても、恥骨結合に負荷がかかります。
動作時には負荷が更に増します。
下図は歩行時の骨盤の動きをイメージしています

仙腸関節機能障害による恥骨痛例の図


歩行はおろか、寝がえりや少し動くのもつらい状態は、恥骨結合離開の可能性があります。
恥骨結合離開は、
サッカーやキックボクシングなど、強く蹴るような動作をしていると、恥骨結合の靭帯が傷み、離開(恥骨結合離開)を起こすことがあります。
また、出産時に恥骨結合が過度に緩んだ場合、恥骨結合軟骨が損傷してしまうこともあります。
普段の姿勢から、骨盤の仙腸関節が硬くなって恥骨結合に広がるようなテンションが掛かった状態がつづくと、少しずつ恥骨結合が引き伸ばされ損傷することも考えられます。


恥骨結合上部には腹筋などが付着しています。
また、恥骨から坐骨にかけては、下図の『恥骨まわりの筋の付着部位』にあるように、
骨盤と大腿を繋ぐ内股の筋肉が付着しています。
これらの筋肉は、股関節を動かしたり、腰を安定させるのに働きますので、日常の動作時には常に働く筋肉です。
動作によっては、恥骨結合に圧迫、引っ張り、捻れのテンションがかかります。
恥骨結合が損傷していると、引っ張り、捻れのテンションがかかった時に、損傷がひどくなるため痛みが強くなります。


恥骨結合離開は骨盤ベルトで締めるのが基本ですが、装着する位置を間違えると悪化します。
恥骨結合離開のケアについては『出産後の恥骨痛と骨盤ケア』をご覧ください


恥骨の痛み

恥骨痛に関係する筋肉の恥骨、坐骨の付着部

恥骨や坐骨の前面には、たくさんの筋肉が付着しています。
これらの筋肉が短縮していたり緊張していると、筋肉の付着部に、動作時に痛みがでることがあります。
動けないほどの痛みはでないと思いますが、これらの筋肉の緊張が続くと恥骨結合離開へと悪化していくことも考えられます。
軽めの内転筋のストレッチなどを行い、少しずつ緩めると良いです。


そけい部・股関節の痛み

そけい部の中央の奥に股関節があります。
仰向けで膝を抱えるように曲げた時や歩行時、ここに痛みが出る場合は、股関節の軸がずれているかもしれません。
股関節のエクササイズなど、『股関節が痛い』でご紹介しています。


陰部・会陰の痛み

陰部神経の走行

骨盤が歪んだり筋肉が硬くなることで陰部神経が傷害されると、会陰や局部(性器)に痛みや違和感が出る可能性があります。
図には陰部大腿神経は出ていません。
陰部大腿神経は骨盤の前側から出て局部にいっています、腰椎の歪みや大腰筋の影響を受けます。


陰部神経痛|会陰部・局部の痛み


筋肉トリガーポイントの関連痛

トリガーポイントとは、筋肉の一部が縮んで硬くなった筋硬結で、押すと痛みがあるポイントです。
恥骨まわりにトリガーポイント関連痛を引き起こす筋肉について、以下に記載します。

ここでご紹介する、トリガーポイントの情報は『筋骨格系の触診マニュアル第2版、株式会社ガイアブックス』を参考にしましたが、書籍によって関連痛の部位が多少違います。目安程度にお考えください。

各図で、
●がトリガーポイントの位置、
赤く塗ったエリアがトリガーポイント関連痛領域です。


大内転筋トリガーポイントの関連痛領域

そけい部、恥骨、股関節、下腹部や骨盤内臓器が含まれます。

大内転筋トリガーポイントの関連痛領域

大内転筋のトリガーポイントは、
筋肉の酷使、長時間の短縮などによって引き起こされる場合があります。
スキー中、乗馬中や、長時間脚を組んで座る、横向きに寝る、など。
また、
内転筋の腱炎・骨膜炎、鼠径ヘルニア、前立腺炎、内臓疾患や女性生殖器疾患、閉鎖神経または陰部大腿神経の絞扼と診断されることがあります。


長内転筋トリガーポイントの関連痛領域

そけい部、股関節が含まれます。

長内転筋トリガーポイントの関連痛領域

長内転筋のトリガーポイントは、
そけい部痛のおもな原因となります。
筋肉の酷使、長時間の短縮などによって引き起こされる場合があります。
乗馬中や、長時間脚を組んで座る、横向きに寝る、など。
また、
内転筋の腱炎・骨膜炎、股関節の変形性関節症、鼠径ヘルニア、前立腺炎、閉鎖神経または陰部大腿神経の絞扼と診断されることがあります。


腸腰筋トリガーポイントの関連痛領域

そけい部、股関節が含まれます。

腸腰筋トリガーポイントの関連痛領域

腸腰筋(大腰筋、腸骨筋)のトリガーポイントは、
過度のエクササイズ(クランチ、カールアップなど)、過度のランニング、過度のキック(サッカーなど)、長時間の筋肉の短縮(長時間座る、丸まった体勢で寝る、強い反り腰など)、脚長差、ズボンの後ろポケットに財布を入れて行動する、などによって引き起こされる場合があります。
また、
大腿神経、陰部大腿神経を圧迫する場合があります。
胸腔下部、腰部、仙腸関節の機能障害、または中錘炎と診断されることがあります。


腹斜筋トリガーポイントの関連痛領域

そけい部、股関節、恥骨が含まれます。

内腹斜筋および外腹斜筋トリガーポイントの関連痛領域

内腹斜筋および外腹斜筋のトリガーポイントは、
過度のエクササイズ(クランチ、カールアップなど)、慢性の咳、長時間捻る姿勢など筋肉の酷使、外傷、内臓疾患、情緒的ストレス、などによって引き起こされる場合があります。
また、
消化性潰瘍、裂孔ヘルニア、虫垂炎、小腸内感染症、尿管疾患、胆嚢炎、月経疼痛、女性生殖器疾患と診断されることがあります。

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