本や鞄などちょっとした物を持つとき手首の筋が痛む場合に、自分でできる対処法をご紹介します。
考えられる原因
物を持つとき手首の筋が痛い原因として考えられるのは、腱と腱鞘との滑走障害や伸筋支帯、屈筋支帯(伸筋支帯の掌側)など周囲の組織の癒着、手首の関節の可動制限、手首を動かす筋肉の一部が疲労して他の筋肉に過負荷がかかっている、などです。
手首の筋の痛みを改善する方法
手首の可動性改善、腱や周囲組織の滑走性改善、前腕の筋肉の血流改善を行います。
即効性はありません。
やり過ぎない程度に、1日数回を3日~1週間くらい続けてみてください。
もし、やってみた後に痛みが強くなるようでしたら中止してください。
手首の可動性改善
手首の動きは、掌屈・背屈、橈屈・尺屈の2方向のみです。掌屈・背屈、橈屈・尺屈の動きを誘導します。
掌屈・背屈は、手根骨を指で押さえてスムーズに動くように誘導します。
橈屈・尺屈は、左右の手の指を組み誘導します。
(参照:手根骨の可動性を改善する方法)
腱や周囲組織の滑走性改善
腱と腱鞘との滑走障害や伸筋支帯、屈筋支帯など周囲の組織の癒着を解消する目的で、伸筋支帯および屈筋支帯の部位を反対側の手で軽く押さえ、押さえた手の下で腱が滑走するように痛む側の手首を動かします。
動かす方向は、掌屈・背屈、橈屈・尺屈の2方向です。
腱鞘や伸筋支帯および屈筋支帯を押さえて腱を動かすことで、伸筋支帯、屈筋支帯の奥や腱鞘の中で腱の滑走障害や癒着が解消されるのをイメージして行います。
前腕の筋肉の血流改善
手首を動かす筋肉の血流を改善し疲労を解消する目的で、軽く揉んだり捻ったりして前腕の筋肉をほぐします。
強く揉んだりグリグリ押すのはNGです。強く揉んだりグリグリ押すと筋組織が壊れてしまい逆効果になります。調理で肉を叩いたり突いたりすると軟らかくなりますが、それは組織が壊れるからです。