神経が損傷した場合の軸索での信号(活動電位・インパルス)の伝わり方を説明します。
神経が損傷するとインパルスが発生します
神経の細胞膜が損傷したり、Na+(ナトリウムイオン)チャネルが何らかの原因で開いたりして、どんな形でも、Na+が流入するとインパルスが発生します。
遠心性(運動)神経の場合、流入するNa+の程度にもよりますが、筋肉が痙攣したり、思ったほど力が入らなかったりすると思います。
求心性(知覚)神経の場合、痛みや何かしらの違和感を感じると思います。
筋紡錘や腱器官からのフィードバックを伝える神経の場合、筋肉や腱からのフィードバックが不正確になりますので、力が抜けたり入らなかったり、逆に力が抜けなかったり、不意に意思とは関係なく動いたり、程度によっては痛みとして感じたりするかもしれません。
Na+の流入が遮られると、インパルスは伝わりませんので、神経が麻痺した状態になります。局部麻酔薬はNa+チャネルを開かなくすることでインパルスを遮断(ブロック)します。フグ毒のテトラドトキシン(tetrodotoxin)もNa+チャネルに入り込みチャネルを開かなくしてしまうそうです。