「しゃっくりが100回でると死ぬ」とか「しゃっくりが三日続くと死ぬ」という俗説がありますが、通常は健康にあまり影響ありません。
しかし、あまり長時間続くと、眠れない、食事も取れないなどストレスになり体力も消耗します。
このページでは、自分で試して効果があったしゃっくりの止め方をいくつかご紹介します。
また、しゃっくりが止まらない場合に考えられる病気や受診したほうがいい医療機関などをご案内しています。
しゃっくり(ひゃっくり)は、「ヒッ」という音が一定間隔で発生する現象で、横隔膜の痙攣といわれています。
医学的には「吃逆(きつぎゃく)」と言います。
ほとんどは、延髄や横隔神経の興奮が原因です。
しゃっくりの止め方には、指を使うだけの簡単な方法があります。
『NHKためしてガッテン』(2015年2月25日放送分)で紹介されたしゃっくりの止め方です。
これは延髄の興奮が原因のしゃっくりを止める方法で、高確率(約7割)で止まります。
『NHKためしてガッテン』で紹介されたしゃっくりの止め方
※呼吸器や循環器の病気の方はやってはいけません。
番組では「7割くらいの確立でしゃっくりが止まる」と紹介されていました。
しゃっくりの原因は、ほとんどは延髄の興奮で、のどにあるスイッチが刺激されることで起こり、横隔膜の痙攣と声帯の閉鎖が同時に起こります。
これは、水を肺に入れないための反射といわれています。
耳と延髄には神経の繋がりがあり、耳を刺激することで延髄の興奮が収まりしゃっくりが止まります。
やり方は、『耳の穴を塞ぐように指を突っ込み、やや痛いくらいの強さで30秒押す』だけです。
30秒試して止まらなかった場合、
続けざまに、耳をつまんで真横(水平方向)に数十秒引っ張ったら止まったことがあります。
横隔神経や横隔膜が原因のしゃっくりの止め方
『NHKためしてガッテン』で紹介されていたのは、延髄の興奮によるしゃっくりの止め方です。
しゃっくりは、横隔神経の興奮や横隔膜の伸張反射が原因で起こることも考えられます。
この場合、耳を刺激してもしゃっくりは止まりません。
止め方は、
・急に驚かす
・しゃっくりから意識をそらさせる
・息を止める
・くしゃみをする
・冷水を大量に飲む
・舌を引っぱる
・つばを飲み込む
・深呼吸を数回行う
・コップ一杯分の冷水を息を止めて少しずつ飲む
など色々あり、
これで横隔神経の興奮や横隔膜の伸張反射が治まれば収まればしゃっくりは止まります。
自分の経験では、
耳を刺激しても止まらなかった時、水を少しずつゴクンゴクンと大げさに喉を鳴らすようにして飲むと止まりました。
横隔神経の興奮
横隔神経は、横隔膜を支配する神経で運動と知覚を司っています。
頸椎3~5番から出て、前斜角筋の前を通り胸郭上口に入り縦隔胸膜と心膜の間を通って横隔膜に達します。
知覚性の枝が、心膜、胸膜、腹膜に枝分かれしています。
また、下位肋間神経の一部が横隔膜に知覚性の枝を出しています。
横隔神経が強く刺激され興奮すると横隔膜が痙攣(しゃっくり)を起こしますが、
特に、首(前斜角筋)の凝りや、首の揉み過ぎなどで、横隔神経が興奮し、しゃっくりが起こる可能性があります。
横隔膜の伸張反射
横隔膜の伸張がきっかけでしゃっくりを起こすことも考えられます。
横隔膜が引き伸ばされると伸張反射が起こり横隔膜が収縮します。
お腹の張りや食べ過ぎなどで、横隔膜が下から突き上げられることで伸張反射が起こる可能性があります
横隔膜の伸張反射?私の経験から、、、
3日間しゃっくりが止まらなかったことがあります。一時的に止まるのですが、しばらくすると不意にしゃっくりが繰り返し始まりました。
特にゲップをしたり食後すぐにしゃっくりが始まりました。
夜中にしゃっくりで目が覚めたこともありました。
このときは、お腹の張り感が強く横になると食べた物が喉元までこみあげてくるような状態でした。
お腹の横隔膜から下を、手で押し下げると一時的に止まったため、
お腹の張りが原因と考え、ウォーキングや軽くラジオ体操などを行い、お腹の張り感を解消したところ、しゃっくりが治まりました。
しゃっくりが何日も止まらない場合
しゃっくりの発生から停止まで48時間以内のものを急性吃逆といい、アルコールや炭酸飲料の摂取、暴飲暴食などによっても引き起こされ、ほとんどは問題ありません。
しゃっくりが48時間以上続く場合、一カ月以内のものを慢性吃逆、一カ月以上のものを難治性吃逆といい何か病気が隠れている可能性があります。
※しゃっくりが何日も続く場合、
『しゃっくり外来』や『総合病院』など医療機関で一度診察を受けられることをお勧めします。
しゃっくりを止める整体の施術はありません。
病気の可能性としては、
胃腸炎、逆流性食道炎、消化性潰瘍、胃がん、食道がんなど、消化器の病気や、
肺炎、肺がん、気管支喘息、気管支炎、胸膜炎など、横隔膜に近い部分の呼吸器の病気、
アルコール中毒、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、脳血管障害、てんかんなど、脳の病気、
などが隠れている可能性があります。
下記の症状を伴う場合、それぞれ専門の医療機関受診をお勧めします。
消化器の病気
消化器内科
- 胸やけ
- 喉が詰まるような感覚
- 喉に苦い感覚
- 喘息
- 咳(せき)
- 水や食べ物が飲み込みにくい
呼吸器の病気
呼吸器内科や呼吸器外科
- 息切れ
- 胸痛
- 咳(せき)
- 痰が出る
- 血痰
- 肩こり
- 声のかすれ
脳の病気
脳神経外科や脳神経内科
- 何日も絶え間なくしゃっくりが続く
- しゃっくりで眠れない
- 息苦しい
- 頭痛
- 体のしびれ
- 吐き気
- 嘔吐
- 視覚障害