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座るとお尻が痛くなってくる

座った時に、いきなりズキンとくる痛みでなく、
徐々に強くなってくる痛みのほとんどは、
慢性腰痛のページにも書いていますが、
血行不良によりブラジキニンという発痛物質が生成され、そこに留まるために引き起こされる痛みです。
ブラジキニンは、血管を拡張させる化学物質です。


通常は、
無意識にお尻をずらしたり、上体を傾けたりして、
同じ部位に負荷がかからないようにすることで、血流が滞らず長時間座っていられいます。

短時間で痛くなったり、座っていられないくらいの強さの痛みが出る人は、
血行不良になり、ブラジキニンが生成され、そこに留まっている状態になっています。

血行不良は、
筋肉や靭帯が伸ばされたり、圧迫されたり、緊張したり、硬くなって、血管を押しつぶすことで起こります。

筋肉や靭帯が硬くなる原因としては、
骨盤の歪み、
筋肉に筋硬結ができている、
などが考えられます。

硬くなっている筋肉や靭帯を緩めることで、血行が良くなり、発痛物質のブラジキニンが押し流されていきます。
その結果、痛みが出なくなります。

ほかに、痛みの原因として、
筋肉の衰え、大殿筋トリガーポイントの関連痛、
なども考えられます。

また、
椅子の座面の高さが合っていないと、お尻や脚の裏に痛み(坐骨神経痛・下肢痛)やシビレが出て、座っていられなくなることがあります。


筋肉が短縮して硬くなっている

大殿筋やハムストリングス、大内転筋といった、お尻の筋肉や坐骨に付着している筋肉が短縮して硬くなっていると、
血行不良になり筋肉痛が起こりやすくなったり、
イスに座ったときの坐骨の当りが強くなり組織が傷みます。

ハムストリングスや大内転筋の坐骨付着部


ハムストリングスや大内転筋の坐骨付着部

大殿筋の硬さ検査

仰向けに寝た状態で膝を抱え、胸のほうに引き寄せます。
股関節が90°くらいしか曲がらない人は、イスに座っただけで大殿筋がすでに緊張している状態です。
緊張すると血流が悪くなります。

座るとお尻が痛い場合の、大殿筋の硬さ検査

ハムストリングスの硬さ検査

仰向けに寝た状態で、片脚を伸ばしたまま上げます。
股関節が80°くらい曲がるのが標準ですが、30〜40°くらいしか上がらない人は、ハムストリングス(大腿裏の筋肉)が短縮して硬くなっているか、緊張して張っている状態です。
ハムストリングスの短縮や緊張は坐骨での付着部位や仙結節靭帯の緊張を高めるため、イスに座ったとき坐骨の当りが強くなり組織が傷みます。

座るとお尻が痛い場合の、ハムストリングスの硬さ検査


筋肉が軟らかく柔軟性がある人では、お尻回りの筋肉がうまく制御されていないと思われるケースも稀にあります。
立位で前屈をするとき、
状態が先に曲がり、遅れて股関節が曲がるような方です。


骨盤の歪み

通常、座るとき床や椅子の座面に坐骨が当たり、上体の重みは主に坐骨で支えます。

骨盤が前に傾いていると(骨盤前傾)(座ったときに腰がピーンと真直ぐになってお尻を後ろに付き出す姿勢)、
大腿骨が内側に捻れる(内旋)ため、お尻の奥の筋肉が横に伸ばされ緊張します。
また、イスに座った時にお尻の外側が持ち上がるため、坐骨に掛かる負荷が大きくなります。
さらに、坐骨神経の圧迫も強くなるため、坐骨神経痛やシビレが出やすくなります。


骨盤が後ろに傾いていると(骨盤後傾)(座ったときに坐骨が前にずれ腰が丸まった姿勢)、
坐骨と仙骨の下端が広がるように力がかかり、上体の重みが靭帯にかかり靭帯が無理引き伸ばされ緊張します。
また、イスの座面に当たっている筋肉の圧迫が強くなります。

座ったときに坐骨が前にずれた状態


座面の高い椅子に座ることで、大腿骨とハムストリングス(大腿裏の筋肉)の間を通る坐骨神経が圧迫されることがあります。

座面が高い椅子に座り坐骨神経痛


座ると痛いので中腰や膝をつくなどして仕事をしていると、今度は背中や腰に負担が掛かってきますので、他の部位も痛くなり歪みがどんどん広がって悪循環になっていきます。


筋肉の衰えからくるシビレ

お尻の筋肉が痩せてしまうと、座ったときに坐骨神経の圧迫が強くなり、太ももや足に痛み(坐骨神経痛)やシビレが出ることがあります。
この場合、椅子の高さを調整したり座面を軟らかい物に変えると症状が治まることもあります。


一週間くらい寝込んでいると筋肉はかなり衰えます。
この場合、スクワットなど筋トレで改善することもありますが、何もしなくても数週間で回復します。(横になって休んでいたら治りません)
逆に、骨盤に歪みがあると筋トレで悪化することもあります。


筋肉トリガーポイントの関連痛

大殿筋トリガーポイント(●の部分)の関連痛の可能性があります。
トリガーポイントとは、筋肉の一部が縮んで硬くなった筋硬結で、押すと痛みがあるポイントです。

大殿筋トリガーポイントの関連痛領域(赤い部分)
大殿筋トリガーポイントの関連痛領域

大殿筋のトリガーポイントは、
筋肉の酷使、座位(特に財布を後ろポケットに入れている場合)、上り坂を歩く、水泳のクロールなどを長時間行ったり、外傷、注射の刺激、モートン病などによって引き起こされる場合があります。
また、
仙腸関節機能不全、腰椎椎間関節症候群、転子滑液包炎、尾骨痛、椎間板による神経圧迫と診断されることがあります。
(『筋骨格系の触診マニュアル第2版、株式会社ガイアブックス』より)

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