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女性の尿漏れ(腹圧性尿失禁)の原因と対策

女性の尿漏れ、で多いのは腹圧性尿失禁です。
尿意がないのに、
笑ったり、
咳やくしゃみをしたり、
スポーツ中ジャンプをした時など、
お腹に力を入れた時に少量の尿が漏れてしまいます。

このページでは、尿漏れが女性に多い理由や、自分で改善するためのエクササイズなどをご紹介しています。

おしっこが出る仕組み

膀胱の尿が250~300mlになると尿意を催します。
尿意を催すと、自動的に膀胱が収縮し、内尿道括約筋も緩みます。
このとき自分の意思で外尿道括約筋を緩めると尿道が完全に開きおしっこが出ます。

意思でコントロールできる外尿道括約筋は、ふだんは緊張し尿道を閉じています。
そのため、睡眠中に尿意を催しても排尿しないですみます。

膀胱の許容量は約600mlです。限界を超えて我慢していると膀胱炎になることがあります。

女性の腹圧性尿失禁の原因

女性の場合、尿道は約4cmと短く、形も真直ぐで、男性(尿道は20cm以上)と比較すると尿漏れを起こしやすい構造です。

尿道括約筋(内尿道括約筋と外尿道括約筋)が尿道を取巻き排尿をコントロールします。
また、腹圧がかかることで尿道括約筋を補助します。

女性の尿漏れ(腹圧性尿失禁)の原因

骨盤底筋の弱化

骨盤の底は骨盤底筋(骨盤の下を支える筋群の総称)で支えていますが、
尿道括約筋は骨盤底筋の一部で、骨盤底筋が緩むと、尿道括約筋の筋力が弱くなります。
その結果、外尿道括約筋の尿道を閉じている力が弱くなり、不意に腹圧が高まると尿が漏れてしまいます。
高齢者や出産後の方に多いです。

膀胱の下垂

骨盤底筋の弱化とも関係しますが、
膀胱が下垂して、尿道が腹腔から(骨盤底筋の下に)出てしまうと、
腹圧による尿道括約筋の補助がなくなり膀胱を圧迫するため、より腹圧による尿漏れが起こりやすくなります。

尿漏れを改善するセルフエクササイズ

尿漏れ(腹圧性尿失禁)を改善するには、骨盤底筋を強化します。

骨盤底筋を強化するエクササイズ3つ

骨盤底筋群は横隔膜と連動して動きます。
息を吸うとき、横隔膜が下がり、骨盤底も下がります。
息を吐くとき、横隔膜が上がり、骨盤底も上がります。
各エクササイズでは、息を吐くときに肛門まわりを持ち上げるように意識します。

尿漏れ改善するエクササイズ、呼吸時の横隔膜と骨盤底の動き

各エクササイズの回数は目安です。

エクササイズ1.ブリッジング

仰臥位になり膝を立て息を吸います。
次に、息を吐きながら骨盤を持ち上げ、下げます。
以上を繰り返します。
8回程度を1セットとして1~3セット行います。
セット間は1分以上休憩を入れます

尿漏れ(腹圧性尿失禁)を改善するエクササイズ、ブリッジング

エクササイズ2.キャットアンドカウ

四つ這いになり腰から背中を真直ぐにし息を吸います。
次に、息を吐きながら腰から背中全体を丸めていきます。
次に、息を吸いながら腰から背中を再び真直ぐにしていきます。
以上を繰り返します。
5~10回を1セットとして1~3セット行います。
セット間は1分以上休憩を入れます

尿漏れ(腹圧性尿失禁)を改善するエクササイズ、キャットアンドカウ

エクササイズ3.スクワット

肩幅に足を開いて真直ぐ立ちます。
息を吸いながら、股関節と膝関節を90°くらいまで曲げていきます。
次に、息を吐きながら徐々に立ち上がります。
以上を繰り返します。
10~15回を1セットとして1~3セット行います。
セット間は1分以上休憩を入れます

尿漏れ(腹圧性尿失禁)を改善するエクササイズ、スクワット

尿漏れの整体施術

尿漏れの整体施術は、主に膀胱を上に引き上げるような操作を行います(仰向けで恥骨と臍の間の組織の上から膀胱を持ち上げます)。
仙骨が後傾することで骨盤底が緩み膀胱下垂している可能性もありますので骨盤の矯正も行います。

※妊娠中は禁忌です。
また、尿管の障害など原因が他にある場合もありますので、まずは、婦人科か泌尿器科で診ていただくのが安心です。